突然の急激な腹痛で病院に駆け込むことになる≪アニサキス≫。
私たちが普段食べている魚介類から体内に入る寄生虫の一種だということをご存知でしょうか。
子供でも口にする機会の多い魚介類ですから、どのような状況から寄生するのか熟知しておきたいところ。
『アニサキス中毒は加熱すれば大丈夫?症状は?予防策はどうすればいい?』の記事では、アニサキスがどのような状況で生き、どのように寄生するのかをまとめていきます。
体の中に寄生虫が…なんて恐ろしいことが起きないように予防策なども合わせてお伝えできればと思いますので、しっかりと頭に入れておきましょう。
アニサキス中毒とは?
海洋動物に寄生する、白い線状の寄生虫です。
最終的にはクジラやイルカの体内で成虫になるのですが、その大きな海洋動物の餌になる魚に宿るまで、何度も形態を変え、宿主に合わせた大きさに成長していきます。
成虫から生まれた卵は、糞便(ふんべん)と共に海中に放出されます。
アニサキスが寄生する法則
- クジラ等の糞便から卵が放出。
⇒オキアミなどの甲殻類(オキアミとは小さなエビの一種)が捕食。その体内で感染力を持つ形態まで成長。
⇒アジやイカ、サンマなどがオキアミを捕食。その中で更に大きく成長。
⇒その中間宿主である【アジ・サバ・イカ・ハマチ・タラ・サケ・イナダ等々…】を人間が捕食
⇒アニサキス症に感染する。
非常に気持ちが悪い法則ですが、≪アニサキス≫は寄生虫だと改めて認識させられました。
アニサキス症の症状は?
食後、数時間~数十時間後に腹部の激しい痛み、悪心、嘔吐、を発症します。
いわゆる食中毒の症状ですね。
稀に数日後に症状が出る場合もあるようですが、その場合は腹膜炎を起こし腹部の激痛が起こるようです。
食中毒症状が出て「アニサキス症」の可能性が否定できない場合は、すぐに病院に行きましょう。
脅かすわけではありませんが、アニサキスを体内で放置しておくと胃の粘膜に潜入しようとします。寄生しようとするわけですね。
アニサキス症の予防策はある?
大丈夫です。気持ちがいいくらい簡単にやっつけられます。それは、70度以上で加熱すること。瞬殺出来るそうです。
アニサキス症の予防策
- 70度以上で加熱
- 60度以上で加熱(1分以上加熱が必要)
- -20度で24時間以上冷凍
- 新鮮な魚を選び、すぐに内臓を取り除く
- 目視で確認して除去
- 良く噛むこと
【70度以上で加熱】
非常に心強い、最高の抹殺方法です。瞬時に死ぬそうです。
【60度以上で加熱】
70度との10度の違いが判断できるかがわかりませんが、1分以上の加熱で死滅するそうです。
火を通す場合は、中まで火が通った状態から1分以上加熱するようにすると良さそうですね。
【-20度で24時間以上冷凍】
この方法では死滅はしません。が、感染能力を失います。
お刺身で食べる魚に適応されるようですが…死んでいないのですね…。
【新鮮な魚を選び、すぐに内臓を取り除く】
アニサキスは基本的に内臓に寄生しています。そして、宿主が死ぬと内臓から筋肉に移動するのだそう。
アニサキスが内臓内にいるうちに除去しましょう。ということですね。
【目視で確認して除去】
寄生虫なんて見えるの!?と思った方も多いでしょうが、見えます。はっきりくっきりと見えます。線状のアニサキスがグルんと丸くなっています。
1㎝ないくらいの斑点模様が見えたときは、それがアニサキスです。
アニサキスは加熱すれば大丈夫?
上記のことから、アニサキスは高温での加熱で死滅します。
70度以上ということで、簡単そうに感じますが気をつけてほしいところでもあります。
※アニサキス自体に70度以上の高温状態を与えなければならないわけです。※
フライパンの油の温度が何度になろうと、煮汁がグツグツと100度になろうと、アニサキス自体に70度以上の高熱を与えなければいけないので、「食品に火が通ってから、更に加熱する必要がある」ということを忘れないでください。
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まとめ
記事を書いていても鳥肌が立つほど気持ちの悪い生態の寄生虫≪アニサキス≫。
日本人の大好きなお刺身からの感染がやはり多いようで、サクやお寿司のように加工されていては確認することも難しいところがあります。
海産物を食して食中毒症状が出たら、病院に行くように心がけていきたいですね。