毎日暑い日が続いていますが、あなたは「かくれ脱水」という言葉を聞いたことはありますか?
危険な熱中症から身を守るためには、かくれ脱水を予防することがとても大切なんです。熱中症の初期段階で起こる症状の1つが脱水症です。
脱水症は、頭痛や吐き気などわかりやすい症状が現れたときには、既にかなり進行した危険な状態である場合が多いのです。
気付かないうちに体の中でコッソリ進行している脱水症を、かくれ脱水と呼んでいます。特に高齢者の方にも十分注意が必要です。
今回は『かくれ脱水は危険信号!脱水になる前に脱水症の予防法を知りましょう』について紹介します。
かくれ脱水の予防法を知って、早め早めに対策していきましょう。
かくれ脱水ってどんな症状?
暑くて食欲がない、体がダルくて重いなど、「夏バテ」で片付けられがちな体調不良は、もしかしたらかくれ脱水の第一歩かもしれません。
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食欲不振
↓
食事量が減る
↓
体内のミネラルや水分が不足する
↓
気付かないうちに脱水症が進行!
↓
体がダルい、重い、やる気が出ない
↓
食欲不振
この繰り返しで、徐々に脱水症が進行していきます。
夏だからダルいのは仕方ないと軽く考えず、積極的に水分やミネラルを摂ってかくれ脱水から身を守りましょう。
お茶や水をたくさん飲んでも脱水症になることがある?!
脱水症にならないように、意識してお茶や水を飲んでいた。それなのに脱水症になってしまうことがあります。
水を大量に飲んだために体内の塩分濃度が薄まり過ぎてしまうと、体がそれを修正しようとして、尿をたくさん出そうとします。
体内水分が減らないように水を飲んだのに、尿でドンドン体内水分を排出してしまうのでさらに体内水分が減る、というおかしな事態になってしまうのです。
これは「自発的脱水」と呼ばれるものです。
自発的脱水は喉の乾きを感じないので、本人は自分が脱水症を起こしていることに気が付きません。
まさにかくれ脱水です。
これはスポーツ時や、炎天下の長時間労働、エアコンの効いていない車内などで大量に汗をかいた場合に起こりやすいと言われています。
大量の汗によって失われたカリウムを補うためには、電解質(ナトリウムやカリウムなどのミネラル分)が含まれたドリンクを飲むべきです。
ですが水やお茶にはそれらがほとんど含まれていないために、いくら飲んでも意味がなかったのです。
もちろんお茶や水を飲むことは大切です。ですがそれだけではダメな場合があることを覚えておいてください。
上手に飲んで、かくれ脱水を予防しよう
かくれ脱水予防に効果的なドリンクは?
- お茶・・・△
- 水・・・◯
- スポーツドリンク・・・◯
【お茶は△】
お茶には健康効果がありますし、一時的な喉の乾きを潤したり、気分転換するにはとても良いものです。
お茶には利尿作用があるので、体内の余分な水分を排出してくれます。これはこれで大切な機能ですが、不足した水分を補う役目は果たしてはくれません。
かくれ脱水を防ぐためにはお茶だけではなく、水やスポーツドリンクも併用して飲んでください。
【水は積極的に飲みましょう】
かくれ脱水予防の基礎として、水は積極的に飲んでください。
【スポーツドリンク】
電解質や糖分が含まれ、体内に素早く水分を浸透させてかくれ脱水を防ぎます。
一気に飲むのではなく、少量ずつ飲むのが効率よく水分を補給するコツです。
ただしスポーツドリンクは、その名の通りスポーツ時に飲むことを想定して作られています。
平常時に飲み過ぎると、糖分の摂り過ぎによる肥満や糖尿病に繋がります。
スポーツドリンクを飲むときは、程々を心がけてください。
意外?かくれ脱水症予防にあの食べ物が効く
かくれ脱水を防ぐのは、飲み物だけではありません。
お馴染みのあの食べ物が、実はかくれ脱水を防いでくれるのです。
- スイカ・・・カリウムが豊富。体内温度を下げて気分もスッキリ。
- レモン・・・保水効果のあるクエン酸を効果的に摂取できる。
- 梅干し・・・クエン酸、塩分を豊富に含んで補水効果抜群。
もちろんこれだけ食べていれば安心、というわけではありません。
バランス良い食事で偏りなく栄養を摂り、体力を維持しましょう。
食べ物、飲み物以外で気を付けたいこと
疲労の蓄積、睡眠不足は体力を奪い、かくれ脱水の進行を早めます。
すきま時間を見つけてうまく休息を取り、夜更かしはなるべく控えましょう。
快適な睡眠や休息のためにも、暑い日は適宜エアコンを使用しましょう。
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水分と栄養、休息がかくれ脱水を予防するカギ
まだ大丈夫、と思っても体の中ではかくれ脱水が進行しているかもしれないなんて怖いですね。
こまめな水分補給とバランスの良い食事、リラックスを心がけて、夏を元気に乗り切りましょう。