赤ちゃんや子どもが、突然やけどをしてしまったとき、応急処理を知っていると、やけどの跡が残らずに治ることがあります。
気をつけていてもm自宅のキッチンや食卓の上の熱い飲物や食べ物、暖房器具、公園の遊具等々、私たちの身の回りにはやけどをする危険のある物がたくさんありますよね。
東京都生活文化局の調べによると、
乳幼児のやけどでの病院の受診率は大人の2.6倍!
やけどが起こったその時、お母さんは子どもの様子、やけどをした場所の赤みや腫れなどを見て状態を判断し、適切な応急処置をしなくてはいけません。
やけどの跡を残さずに傷を早く治すためには、やけど直後の応急処置が大変に重要になります!
『赤ちゃんや子どもがやけどして皮膚が赤くなったときの応急処置赤ちゃんや子どもがやけどして皮膚が赤くなったときの応急処置』
について正しい知識を知っておきましょう。
やけどしてしまったら、まずやること!
赤ちゃんや子どものやけどを目の当たりにすると慌ててしまうかもしれませんが、冷静に速やかに対処しましょう。
やけどした時にまず第一にやることは、患部を冷やすことです!
まずは衣服の上から水道水をかけ、緊急に患部を冷やしましょう。
やけどを冷やすことによる効果
- 冷やすことで皮膚の中への熱が届くのを防ぎます。
- 冷やすとやけどの痛みが和らぎやすくなります。
- 冷やすことでやけどの跡を残りにくくします。
やけどをしたときの基本は、なにはさておき『冷やす』とゆうことが重要になります。
やけどの冷やし方と注意点
やけどの冷やし方
- 服の上から患部を傷めないようにやさしく流水を流す。
- 清潔な容器に水をためて、患部をつける。
- 顔や耳など水につけられない場所は清潔なタオルを濡らしてあてる。
基本的に冷やす場合は水を使うのが一番よいでしょう。
氷やアイスノンなどを使ってしまうと冷やしすぎによる凍傷をおこしてしまい、やけどの傷を痛める恐れがありますので、冷やす際は必ず水で冷やすことをお勧めします。
【冷やす時間はどのくらい?】
やけどを冷やす時間は少なくとも5分以上は必要です。
やけどの状態にもよりますが5分~30分程冷やすと、やけどの進行を十分に食い止め鎮痛効果も得られます。
冷やす温度は、10~15℃くらいがよいといわれています。
【水ぶくれができてしまったら?】
水ぶくれはその患部を保護し傷口を守る役割を持っています。そのため、衣服を脱いだり冷やす際に、つぶれたり壊したりしないように注意しましょう。
水ぶくれが壊れてしまうと傷口から細菌が入り、感染症などを引き起こす恐れがあります。
もし破れてしまった場合は、自分で触ったりせず水で洗い流すなどしてタオルなどで押さえて水分を取り病院を受診しましょう。
このやけどは重いの?軽いの?その重症度は?
人間の皮膚は『表皮』『真皮』『皮下組織』の3層からできており、やけどが皮膚のどの層まで届いているか、その範囲で症状の程度が三段階に分かれています。
状態から見るやけどの深さ
- 赤みがある(Ⅰ度)
皮膚が赤くなってヒリヒリする。皮膚表面だけのやけどのため、自宅で患部を冷やし市販のステロイドなどで処置をすれば跡を残すことはありません。 - 水ぶくれができる(Ⅱ度)
皮膚が赤くなるだけでなく、水ぶくれができしまった場合、表皮から真皮まで損傷しており強い痛みを伴います。その真皮までの深さは、浅い場合の方が強い痛みを伴い、深い場合は水ぶくれの下の皮膚は白くなり痛みは軽度になります。やけどの深さⅡ度の場合、直後の処置によってその後快方に向かうか、悪ければⅢ度の状態に悪化することも。
- 表面に水ぶくれはできず、白っぽく乾燥した状態(Ⅲ度)
皮膚の全ての層にまで及ぶやけどで、患部が壊死して白くなったり焦げたように黒くなったりします。痛覚が損傷しているため痛みがなく、症状の程度を間違って判断してしまうこともあります。自然治癒しない状態ですので、応急処置をしながら速やかに救急車など手配して病院を受診しましょう。
体の面積10%以上のやけどは危険!
大人の場合は20%といわれていますが、体の小さい赤ちゃんや子どもはその体の面積の10%以上のやけどをしてしまうとその命が危険にさらされる状態になってしまいます
やけどの範囲がどこまで及ぶのか、注意深く確認しましょう。
赤ちゃんの体の面積
・頭部 20%
・胴体全面 20%
・胴体背面 20%
・片腕 10%
・足 10%
・手のひら 10%
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症状を甘く見ないで、迅速に対処しましょう!
やけどした場合の応急処置について、いかがでしたでしょうか?
赤ちゃんや子どもはまだ皮膚が薄く、抵抗力が弱いので『やけど』をした際は冷やしながらその症状をよく観察し、救急で受診が必要なのかどうか判断をしましょう。
直後の対応によって治癒するのにかかる時間や、跡になるかどうかも左右することにもつながります。
症状を甘く見ないで最良の方法で応急処置を心がけましょう!