初産の場合、産後の1ヶ月の過ごし方について意外と知らない女性が多いそうです。女性にとって出産は一生の中でも最大の大仕事。産後は新しい命の誕生に喜びと幸せな気持ちを感じながらも生活は一変して、2時間おきの授乳や深夜のおむつ替えなど忙しい新生児の育児が始まります。
育児とゆう多忙な日々が始まる事によって産後の体の事は後回しになりがちです。どこまで頑張ったら良いのか、手の抜く暇もなく慌ただしく毎日が過ぎていきます。
しかし、ママの産後1ヶ月の過ごし方は想像しているよりも慎重に考えないといけない事なのです!
特に産褥期といわれる母体が出産前の体に戻るまでの期間は、最低でも分娩後1ヵ月~1ヵ月半とされています。
そこで『産後1か月の過ごし方は?家事はほどほどに!安静にしてほしい理由』
をまとめましたので見ていきましょう。
産後のママの体は全治8か月の大ケガと同じ!
体をはってで行った出産、産後のままの体は全治8ヶ月の大けがをしたのと同じくらいボロボロです。
出産を終えた体は約1年をかけて子宮や骨盤、ホルモンバランス等の体の機能がゆっくり元に戻っていきます。
産後の体がどうなっているかと、回復のポイントを見てみましょう。
産後の体の変化
- 子宮収縮の始まり
- 最大に緩んだ骨盤
- ホルモンバランスの変化
- 精神的に不安定な状態
【子宮収縮の始まり】
出産後すぐに胎盤や臍帯が子宮から排出されます。しばらくして後陣痛が始まり、広がった子宮が急激に収縮していきます。
子宮収縮による生理痛のような下腹部の痛みがあります。会陰切開した場合は排泄のたびの消毒や縫った跡などの痛みがしばらく続き、出血の混ざった悪露が4週間~1ヵ月半ほど続き、移動や排せつの度に不快感が伴います。
会陰の痛みがなくなり、悪露が止まるまでは体への負担が続いている状態です!最低1ヵ月は長時間立ち続けたり、動き回ったりなどの無理をしないよう心がけましょう。
【最大に緩んだ骨盤】
妊娠中から骨盤の下の靱帯や骨盤底筋がゆるむようホルモンの分泌され、出産に向けて骨盤が徐々に緩んでいき、産後は最大に開きゆるゆるの状態です。
産後はこのホルモンの分泌がとまると、骨盤は自然に戻りますが、骨盤が自然に元に戻るまで2ヶ月ほどかかるといわれています。
無理をしてしまうと、伸びた靱帯が元に戻るのが遅れます。最低でも産後1ヵ月は骨盤へ負担をかけないように重いものは持ったりせず、骨盤に負担のかからない生活を心がけましょう。
【ホルモンバランスの変化】
産後のホルモンバランスの乱れにより、抜け毛がひどくなります。また肌の調子も狂い、かさつきや湿疹などが出る場合もあります。
妊娠中は流産を防いだり子宮を大きくするためのホルモンが増えていき8~9ヶ月をピークになりますが、産後は急激に減少し母乳の分泌をさせるためのホルモンが増えます。
生理が再開しないのもこのホルモンの作用によるもので、女性の体の中では産前・産後で大きな変化が起こっていることが分かります。
ホルモンバランスの変化は、体調の乱れを引き起こすだけでなく、ストレスや産後うつなどの原因にもなりますが、十分な休養によりゆっくりと安定・回復していきます。
【精神的に不安定な状態】
出産直後の高揚した気分から、育児への不安や日々の忙しさから、精神的に不安定になります。
生活の変化だけでなく、体調やホルモンバランスなど体に起こる全ての変化は精神的に影響を与えます。
無理をして頑張ってしまうと、気分の浮き沈みから立ち直るのに時間がかかったり気づかないうちに産後うつになってしまうことも。
自分の心の変化を軽く見ないで、心や体の調子が安定するまでは無理をせず、つらいと思ったら家族や自治体の保健師さんなどに相談しましょう。
産後安静にしていないと、引き起こしてしまうトラブル!
産後安静にしていないと、母体の回復を遅らせるだけでなく、さまざまなトラブルを引き起こす原因にもなってしまいます。
産後のトラブル
- 骨盤の下の筋肉の回復が遅れにより子宮脱出や子宮下垂になる恐れ
- 骨盤底筋の緩みによる尿漏れ
- 姿勢がわるくなり、臓器が下がることで下腹部が膨らむ
- ストレスや不安による産後うつ
- 骨盤が歪でかたまると、血流が悪くなりホルモンバランスが崩れて子宮筋腫の原因になる
産後、どのくらい動いても平気なの?一日の過ごし方は?
産後は、できるだけ自分の身の回りの事と赤ちゃんのお世話だけできれば十分ということを考えながら生活しましょう。
買い物や家事などは、自治体のファミリーサポートや夫や親族など助けをお願いできる体制を妊娠中より考えておくとよいでしょう。
自分でできる事と周囲のサポートを検討できることを具体的に整理しておけば、パニックにならずにいざという時に誰かに相談できる心の準備ができます!
それぞれのママの状況によって変わってきますが、たとえば下のリストの通り、整理できます。
一日の生活で自分でできること
- ママ自身の身支度
- 赤ちゃんのオムツ替え
- ミルクの準備、授乳
- 赤ちゃんの着替え、洗面等
- 沐浴
- 深夜の授乳、オムツ替え
- ネットスーパーや生協の宅配などの注文手配
夫や親族、自治体のサポートを検討できること
- 食品など毎日の買い物
- オムツや日用品の買い物
- 掃除
- 洗濯
- 食器洗い
- 食事
夫や親に頼める状況ではない場合もありますが、自治体によってはヘルパーさんの無料チケットを配布していたり、保健師さんが相談に乗ってくれたり、母子手帳が発行される際にさまざまな情報が一緒に配られますので、調べておくと安心です。
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産後のトラブルは1ヵ月の過ごし方次第!
産後に安静にしてほしい理由と、その過ごし方についてお分かりいただけたでしょうか?
産後1ヵ月は心も体も休養が必要な時期です。
たとえ部屋の中が散らかっていても、思うように食事が作れなくても気にすることはありません。今日一日、赤ちゃんのオムツを変えや授乳をしてお世話ができていればそれで十分です。
産後のトラブルを防ぐためにも、一ヶ月のうちは無理をしないことを心がけながら一日一日を過ごすようにしましょう。