インフルエンザの季節が近づいて来ました。もしも授乳中のママがインフルエンザになったら、赤ちゃんに直接母乳をあげてはいけないのでしょうか。
やっぱり搾乳した方がいいの？完全に治るまで搾乳しなきゃいけないの？等いろいろ気になりますよね。
『授乳中にインフルエンザになったら搾乳が良いって本当？赤ちゃんに影響は？』についてまとめましたので、参考にしていただければと思います。
早ければ秋から流行が始まると言われるインフルエンザ。現在授乳中のママはもちろん、出産を控えた妊婦さんも是非お読みください。
ママがインフルエンザになっても、赤ちゃんに母乳をあげて大丈夫？
結論から言いますと、ママがインフルエンザにかかっても授乳を中断する必要はありません。
むしろ赤ちゃんのために、授乳は続けた方がよいと言われています。
母乳の中には多種類の感染防御因子（赤ちゃんを感染から守る細胞や物質）が含まれており、母乳を中断する ことによって、赤ちゃんはこれらの受動免疫（自分のではなく、他人からもらった免疫）を受けられなくなります。お母さんがインフルエンザの症状を出す前にすでにもう赤ちゃんは感染している可能性もあり、引き続き母乳を飲ませるほうが、隔離して母乳を中断するよりもむしろ安全と言われています。母乳中の免疫のおかげで、赤ちゃんが感染しても軽症ですむと言われています。
出典：NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会
インフルエンザは飛沫感染する病気ですので、大気中に飛び散った感染者の唾液や鼻水を介して拡がります。
母乳を介して、母親のインフルエンザが赤ちゃんに感染したという報告は現在ありません。
インフルエンザは母乳では感染しないというのが、現在の医療関係者の見解です。
ママが治るまでは、搾乳してから赤ちゃんに飲ませるのがいいの？
ママがインフルエンザに掛かっている間も、搾乳せず直接赤ちゃんに授乳することはできます。
ただし、ママに以下の条件が全て揃っている場合に限ります。
直接授乳しても大丈夫な、ママの条件４つ
- 発熱していない
- 咳や鼻水などの症状がない
- マスク、清潔な衣類を着用し、徹底した手洗いを厳守すること
- 抗インフルエンザ薬を2日間以上続けて飲んでいること
つまり、ママのインフルエンザの症状が比較的軽く、通常に近い生活が送れているなら搾乳は必要ないということです。
症状が重く、くしゃみや鼻水の症状がある場合は飛沫感染の恐れが高まりますので、搾乳した方が安心です。
☆タミフル、リレンザ等の抗インフルエンザ薬による母乳への影響はほとんどないというのが日本産科婦人科学会の見解です。
ですが、授乳中の抗インフルエンザ薬投与に慎重な立場を取る医師も存在します。
赤ちゃんの状態によってはデリケートな対応が必要になるため、インフルエンザで診察を受ける際は、授乳中であることを医師に伝え指示を仰ぎましょう。
症状が重く、直接授乳が辛い場合は搾乳を
上記の４つの条件に当てはまらない場合は、ママは飛沫感染を防ぐため、赤ちゃんとは別室で療養しなければいけません。
搾乳し、ご家族やヘルパーさんなどの手を借りて赤ちゃんに与えましょう。
搾乳する場合の注意点
- 一定の時間を置いて搾乳を続けること
- 熱が下がり、咳、くしゃみ、鼻水等の症状が収まるまでは搾乳を続けること
インフルエンザにかかる以前の授乳リズムに合わせて、搾乳をしましょう。
約３時間おきに授乳していたなら、３時間おきに搾乳することになります。
これは乳腺炎などのトラブルを防ぎ、スムーズに直接授乳に戻るための大切な準備です。
症状が収まるまでの約１週間、できるだけペースを崩さず続けていきましょう。
まずは元気になることが大切
育児中にインフルエンザに掛かることは、身体だけでなく精神的にも大変つらいことです。
どうしても赤ちゃんのことが気になってしまいますが、焦っては回復が遅くなるばかりです。
大切なのは、まずはママが元気になること。そのためにもじっくり休みましょう。
ご家族の手が借りられるなら、どんどん甘えてしまいましょう。それが難しい場合は自治体の子育てサポートを頼むのも１つの方法です。
会員や社員のための育児応援制度を設けている生協や企業もありますので、イザというきに備えて日頃からチェックしておくのもいいと思います。
最も大切なのは予防です
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