妊娠している間にひどい頭痛や風邪の症状が出てしまって、これまで服用していた『ロキソニン』や『カロナール』を使ってもいいか悩んでしまうことはないですか?
熱や風邪、頭痛の症状でお馴染みの『ロキソニン』と『カロナール』ですが、妊娠が分かってからの薬の摂取には細心の注意が必要です。
妊娠してからはどういった注意が必要なのか、『妊娠中にロキソニン、カロナールはOK?服用期間や注意』についてご説明いたします。
『ロキソニン』と『カロナール』作用とその強さは?
『ロキソニン』と『カロナール』はどちらも風邪の熱や頭痛などの症状を抑える薬です。
『カロナール』などのアセトアミノフェン系の薬は、妊娠中であっても赤ちゃんに影響は少ないといわれています。
それでも安心して薬を服用するためには、妊娠中の薬は自己判断ではなく薬は必ずかかりつけの産婦人科に相談することをお勧めします。
2つの薬の特徴を見てみましょう。
- ロキソニン
●NSAIDsと呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬です。
●痛みや炎症、発熱を抑え、炎症による腫れや痛みを和らげます。
●『カロナール』でも抑えられない痛みの場合に使用します。
●妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。
●NSAIDsの薬は胎児の動脈管を収縮させるため、出産予定の12週前である8ヶ月以降の使用は、禁忌とも言われています。
- カロナール
●解熱鎮痛薬で軽い発熱や寒け、頭痛などの症状を抑える作用があります。
●鎮痛効果はやさしく、抗炎症効果はほとんどありません。
●『ロキソニン』よりも作用は弱く、子供によく使用される解熱鎮痛薬です。
●主成分のアセトアミノフェンは妊娠中、全期間を通じて使えるといわれています。
妊娠中に薬を服用していいの?
妊娠している間のママの体は妊娠前よりもは免疫力が低下しています。
それは赤ちゃんを異物とみなして細胞が攻撃しないように身体が免疫力を落としているためですが、同時にママはウィルスへの抵抗力が落ちて風邪をひきやすくなっています。
使用期間によって完全禁止になっていない「ロキソニン」と「カロナール」ですが、外部から取り込む薬が胎児にどのように影響があるのか、妊娠中のお腹の様子を見てみましょう。
妊娠期間ごとの薬の影響
- 妊娠初期 4ヶ月(1週~15週)
- 妊娠中期(16週~27週)
- 妊娠後期(28週~出産)
【妊娠初期】
まず最初に受精した卵が胚になって子宮に着床し、細胞が胎児になります。妊娠直後4週目頃まではまだ器官が作られておらず、胎児が薬の影響を受けることはほぼないと考えられているため、薬の服用は問題ないといわれています。
4週目から7週目になると心臓や中枢神経など大事な器官が作られ始める時期で、血液の循環も始まり脳が発達してきます。
この時期に薬を服用してしまうと一番影響があると考えられていますので、妊娠期間中でも最も気を付けなくてはいけない時期です。
【妊娠中期】
妊娠中期になると、胎児の見た目は人間らじくなります。
髪の毛が生え始め、指には指紋ができてきます。また、後半にはホルモン分泌にかかわる下垂体や生殖器に係わる器官が作られます。
薬の影響は少ないとゆわれていますが、まだ胎児の体の中では様々な器官が成長中であるため、薬は注意して服用しなくてはいけません。
【妊娠後期】
安定期に入り、胎児の器官のほどんとの形成がされているので、妊娠後期になるとほとんど薬の影響はなくなるといわれています。
しかし赤ちゃんは胎盤から栄養を取っているので薬の成分や副作用が胎盤を通じて赤ちゃんに影響を及ぼす恐れが十分あり、注意する必要があります。
例えば『ロキソニン』は胎児の動脈管を収縮させるため後期での使用は避けるべきと考えられています。
初期や中期に病院から処方された薬でも、後期に使用したい場合は再度病院に確認してから使うようにしましょう。
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妊娠したら注意して過ごそう!
妊娠の期間によっては『ロキソニン』も『カロナール』も使用できる時期がありますが、妊娠の経過は人それぞれ違うもの、もし緊急で薬の使用を検討したい場合でも必ずかかりつけの産婦人科の先生に電話してでも相談して使うかどうかを判断しましょう。
妊娠中薬の使用は基本的には避けたいもの、ママが摂取したものは胎盤を通じて胎児へ運ばれていきますので、薬の危険から守るためにも、手洗いうがい、食事など日頃から風邪をひきにくい生活習慣を心がけましょう。