妊婦さんにとって、「いい食事」「ダメ(NG)な食事」とはどんなものなのでしょうか。
ママが食べたものが直接お腹の赤ちゃんの栄養になるのですから、少しでもリスクのある食べ物は避けたいと考えるのは当然のことです。
ですが妊婦さんは食べてはダメと言われている食べ物の中には、上手に食べれば心配いらないものもあるのです。
今回は『妊婦中の食事でダメ(NG)な食べ物を知ろう!積極的に食べて欲しいものも紹介!』と題して、妊婦さんにはダメな食べものと、安心な食べ物をまとめました。
妊娠中の食べ物選びの参考にしていただければと思います。
妊婦中に食べてはダメ(NG)な食べ物とは?
妊婦さんは食べちゃダメ?な食べ物いろいろ
- なまもの
- 輸入されたナチュラルチーズ
- まぐろ、かじき、金目鯛など
【なまものや輸入されたナチュラルチーズは、なぜ食べてはダメ(NG)なの?】
レアステーキ、ユッケ、刺身、レバ刺し、馬刺しなどのなまものや、輸入されたナチュラルチーズ(モッツアレラ、カマンベール、ゴルゴンゾーラ、ゴーダ、チェダー、パルミジャーノ・レッジャーノなど)は妊婦さんは食べてはダメだというのを聞いたことはありませんか?
なまものには、食中毒の原因の一つである「トキソプラズマ」と呼ばれる寄生虫や、「リステリア菌」が潜んでいる可能性があるからです。
トキソプラズマもリステリア菌も、健康な人ならほとんど感染しませんし、万一感染しても重症化することはほとんどありません。
ですが妊娠中は基礎体力や免疫力が下がっているため、感染すると重症化する可能性があります。
妊娠中にトキソプラズマに感染すると、50%の確率で胎児に影響が及ぶと言われています。
感染した胎児には水頭症などの重篤な障害が起きたり、最悪の場合は流産、死産する可能性もあります。
また、妊娠中に母親がリステリア菌に感染すると、胎盤を通じて胎児も感染することがわかっています。
リステリア菌に感染した胎児が流産や死産する確率は比較的高く、約20~30%と言われています。
生まれた赤ちゃんが髄膜脳炎を発症していたというケースもあります。
妊娠中にお刺身やレアステーキを食べたからと言って、必ずトキソプラズマやリステリア菌に感染するわけではありません。
しかし万一を考えるなら、生の食材は避けたいものです。
生ハム、スモークサーモン、パテ類は完全に火を通した状態ではないため、生ものと同様に、できるだけ避けたほうがよいようです。
【妊婦さんがまぐろ、めかじき、金目鯛を食べてはダメ(NG)な理由とは?】
本まぐろ(黒まぐろ)、めばちまぐろ、めかじき、金目鯛などの体内には「メチル水銀」が他の魚介類よりも多く蓄積されているからです。
メチル水銀は加熱しても毒性は消えませんので、刺身でも煮つけでも、その危険性は変わりません。
妊娠中にこれらの魚を食べると、胎児の中枢神経に悪影響を及ぼし、視覚や聴覚、皮膚感覚や運動能力に問題が起きる可能性があると言われています。
こう食べればダメ(NG)じゃない!安全な食べ方をご紹介
ナチュラルチーズを食べるなら国産品を
日本で製造されているナチュラルチーズは、全て加熱殺菌されています。
そのため、国産のナチュラルチーズを食べてリステリア菌に感染する心配はほぼゼロに近く、妊娠中に食べても問題はないとされています。
ですが海外ではナチュラルチーズを加熱殺菌する義務はないため、輸入されたナチュラルチーズにリステリア菌が潜んでいる可能性は否定できません。
ナチュラルチーズを使用した料理やお菓子にも、輸入チーズが使われていることがあります。
妊娠中はなるべく国産の材料で作られているものを食べるようにしたいですね。
生卵も妊娠中は食べてはダメ?
海外の多くの国では、妊娠中に限らず、卵を生で食べることはサルモネラ菌に感染する可能性が高く危険だと考えられています。
ですが衛生意識が徹底している日本では、新鮮な生卵を食べることは一般的で、危険はありません。
冷蔵庫で保管し、新鮮なうちに食べきることを心がければ、妊娠中に生卵を避ける必要はないと考えられています。
まぐろも金目鯛も、適量を守ればおいしく食べられる
本まぐろやめかじき、金目鯛は、妊婦中は絶対に食べてはダメというわけではありません。
通常の一人分の量を、1週間に一食程度なら食べても問題はないと言われています。
妊娠中に積極的に食べてほしい「まごはやさしい」
では逆に、妊娠中に積極的に食べたいものはなんでしょうか。
それは豆、ごま、わかめなど、「まごはやさしい」と呼ばれる日本人には馴染みの深い食べ物です。
「まごはやさしい」のくわしいご説明は、こちら妊婦の食生活【まごはやさしい】を積極的に極めましょうの記事をご覧ください。
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妊娠中の食事の「ダメ」は、気にしないのもダメ、気にしすぎもダメ
妊娠中に食べないほうがいいと言われているものには、それぞれ理由があります。
ですがリスクを恐れるあまり、完全に遠ざける必要のないものまで「ダメ!」と避けていては、食事が楽しくありません。
どれくらいの量なら食べてもいいのか、代替えできる食べ物はないのかなど冷静に判断していきましょう。