「コーヒーは子どもの成長に悪影響を及ぼすから、飲ませてはいけない。」というのを聞いたことはありませんか?
例えば、カフェインの摂取が子どもの発育にどのような影響を与えるのか、具体的な事例や研究結果を目にしたことがあるかもしれません。
また、逆に「自分は小さい頃からコーヒーを飲んでいるけど、何の問題もないよ。」と言う人もいます。
このような意見を聞くと、実際にコーヒーが子どもの成長に影響を及ぼすのか疑問に思うこともあるでしょう。
実際のところ、コーヒーは子どもの成長に影響があるのでしょうか?また、飲ませるなら何歳からが適切なのでしょうか?
こうした疑問に対して、科学的な視点から詳しく検証することが必要です。
今回は『子どもにコーヒーは悪影響!?何歳から飲んでいいの?成長に害はないの?』についてご紹介します。
この記事を通じて、コーヒーの影響についての理解を深め、子どもに安全にコーヒーを楽しませるためのガイドラインを提供します。
今回は『子どもにコーヒーは悪影響!?何歳から飲んでいいの?成長に害はないの?』についてご紹介します。
コーヒーは子どもの成長に悪影響って本当?
コーヒーが子どもによくないと言われている主な原因は、カフェインです。
カフェインの作用には以下のようなものがあります。
例えば、
眠気を覚ます効果、中枢神経を刺激し興奮をもたらす効果、そして利尿作用です。
これらの作用は、大人にとっては役に立つことが多いですが、子どもにとっては悪影響となることがあります。
カフェインの作用とは
- 眠気を覚ます
- 中枢神経を刺激し、興奮をもたらす
- 利尿作用
【眠気を覚ます効果は、子どもにはこんな悪影響が】
カフェインの作用として、眠気を覚ます効果はよく知られています。
多くの人が眠い時や疲れた時にコーヒーを飲んでシャキッとするために利用しています。
しかし、幼い子供はカフェインを分解し体から排出する速度が大人に比べて遅いため、カフェインの影響を受けやすいです。
例えば、眠気を覚ます効果が子どもにはどのような悪影響を与えるかというと、お昼寝をしなくなったり、夜いつもの時間に寝付けず夜更かしをしてしまうことがあります。
その結果、生活リズムが崩れてしまう可能性があります。さらに、夜にぐっすり眠れていない上に、登園など朝の予定が決まっているために朝寝坊もできない子は、寝不足が心配されます。睡眠不足が子どもの成長に悪影響があることは、広く知られています。
【異常なテンションで、周りを困らせることも】
また、カフェインの興奮作用によって、子どもが異常なテンションで周りを困らせることもあります。やたらとハイテンションになり、落ち着きなく動きまわったり大声を上げたり、暴力的になったりと、明らかにいつもと様子が違うなと思ったら、それはもしかしたらコーヒーを飲ませたからかもしれません。
【利尿作用】
さらに、カフェインの利尿作用も子どもには考えものです。
大人ならデトックスになって良いと思われそうな利尿効果ですが、子どもにとってはオシッコが近すぎることで、遊びや睡眠が頻繁に中断されてしまう可能性があります。
これは子どもにとって大変煩わしいものです。
これらの悪影響は、コーヒーを飲ませたからといって必ず起こるものではありません。
しかし、子どもはカフェインの影響を受けやすいということは覚えておく必要があります。
子供にコーヒーを飲ませる目安は、年齢よりも体格で判断を
それでは子どもが何才になれば、コーヒーを飲んでも悪影響を受けにくくなるのでしょうか。
日本にコーヒー文化を根付かせたUCC上島珈琲店株式会社のサイトによりますと
個人差、状況によって違いますが、一つのめどとして次のように言えます。12~15歳以上で大人なみに体重が50kgを超えていたら、大人と同じようにコーヒーを飲んでもかまいません。10歳以下の子供には、基本的に控えた方がよいかと思います。しかし、6歳ぐらいから上の子でしたら、ミルクで1/4程度に薄めれば大丈夫でしょう。参照元:UCC
とあります。
気にせずコーヒーを飲めるようになるのは中学生くらいから?
中学生以上で体重が50kgを超えて大人並みの体格にまで発育していれば、カフェインの悪影響は少ないと考えられています。
小学生には基本的には飲ませるのを控えますが、いわゆるコーヒー牛乳のような、薄めのものならOKなようですね。
しかし年齢、学年はあくまでも目安だということです。コーヒーを飲ませてもいいかどうかは年齢だけでなく体の成長具合を考慮する必要があるらしいのです。
体格とコーヒーの関係って?
健康に悪影響のないカフェイン接種量は、体重の約2倍だという発表があります。
体重の数字を2倍にした数字にmgを付けたものが、1日のカフェインの適量だということです。
つまり体重が50kgなら 50✕2=100 ですから、カフェイン100mgが1日の適量だということになります。
インスタント、レギュラー共にコーヒー1杯には60~100mgのカフェインが含まれています。
ということは体重50kgの人は普通程度の濃さのものなら1日1杯、アメリカンコーヒーのような薄目のものや、カフェオレなどミルクたっぷりのものなら多くても2杯までが適量ということになりますね。
平成26年(2014年)の文部科学省の学校保健統計調査によりますと、小学6年生の全国平均体重は男子38.0kg 女子38.8kg、中学3年生の場合は男子54.2kg 女子49.9kgとなっています。
これを見ると、コーヒーを飲むのは高校入学前後まで待った方がいい、というのが一応の目安になりそうです。
要注意!カフェインはいろんな飲み物に含まれています。
カフェインはコーヒーだけに含まれているのではありません。紅茶、緑茶、烏龍茶、コーラなどにも含まれています。
飲料100ml当りに含まれるカフェイン量の目安
玉露 約 160mg
煎茶 約 20mg
紅茶 約 30mg
ウーロン茶 約 20mg
コーラ 10~13mg
参照元:全日本コーヒー協会
ココアにも150mlに約30mgのカフェインが含まれているというデータがあります。
ですので今日はコーヒー1杯しか飲んでいないから大丈夫、と安心するのではなく、他にどんな飲み物を摂ったかも気に留め、カフェインを摂り過ぎていないか気をつける必要があるということです。
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コーヒーは大きくなってからのお楽しみ
結論として、コーヒーは子どもが大きくなってからのお楽しみとして考えるのが良いでしょう。
小さい頃からコーヒーを飲んでいるけど大丈夫だと言う人は、カフェオレなどカフェインの少ないものを飲んでいたのかもしれません。
または何か影響があったけれど、当時は誰もコーヒーのせいだとは思わなかった、あるいは子どもだったので覚えていないかもしれません。
いずれにせよ、普通の牛乳に混ぜると味がコーヒー風に変わる、メルミルクコーヒーというものが給食に登場する小学校もあるようです。
子どもが大人と同等の体格にまで成長するまでは、コーヒー牛乳やメルミルクコーヒーなどでコーヒーの雰囲気だけ味わうのが良さそうです。
本物のコーヒーはおにいさん、おねえさんになってからのお楽しみ、ということですね。